作家の村田沙耶香には「イマジナリーフレンズ」、空想上の友達がいる。子供の頃からの長い付き合いだ。 村田は親から、料理をするよう、「女の子らしく」振る舞うように教えられて育った。そうすればいつか、お金持ちの男性と結婚できるから、と。「身体も、人生も、自分のものだとは思えませんでした」と村田は語る。だ...
純文学は面白い。と個人的には思っているものの、あまり賛同してくれる人がいなくてかなしい。実際、純文学は売れていない、らしい。 よく、純文学と大衆文学の違いで、テーマ性の有無なんていう話が出てくるけど、正直そういった偉そうなことを言うから純文学からどんどん人が離れて行っているような気がする。 実際、...
小説を読む時に、何を重視するかは人それぞれである。 単純に「面白い」小説を求めている人もいれば、「爽快さ」や「感動」を求める人もいる。 私は、その作家の「才能」をどうしても重視してしまう。天才的な文章、圧倒的な文才、言葉のセンス、リズム、洗練された文体。小説、というよりは、文芸的な視点から、物語を...