言わずと知れたポール・クルーグマンの新刊である。 主張はいたってシンプルなものだ。いわく、不況のときに緊縮財政するな。政府は財政赤字なんか気にせずに拡張的な雇用創出政策をやれ。中央銀行はそれを支援しろ――これだけ。 で、この主張を補強するために、金融危機の前史から経緯をふりかえり、アメリカ、ユーロ圏...
どうやらバカは、わたしだね。 なぜなら、これだけ丁寧に説明されても、理解できないから。いや、本書が難しいわけではない。クルーグマンの主張は明快だし、処方箋も具体的で分かりやすい。忙しい人は巻末の「訳者解説」から読もう。訳者・山形浩生が簡潔にまとめてくれている(毎度毎度ありがたい)。 今(2012年)は...
今回の「新・山形月報!」は、グレアム・アリソン(&フィリップ・ゼリコウ)『決定の本質』(日経BP社、Ⅰ~Ⅱ)を徹底レビューします。組織論の名著とされる本書の読みどころはもちろんのこと、初版と第2版の違いから考えるポイントなどもきっちりと紹介しています。 ご無沙汰です。今回はグレアム・アリソン(&フィリ...
明けましておめでとうございます。今年もこのブログEconomics Lovers Liveを御贔屓のほどよろしくお願いいたします。日本がデフレを完全に脱却してリフレーション過程に入るかどうか、そのまさに瀬戸際といいますか、希望と不安の感情といいますか、いままでにない新年を迎えています。このブログではなるべくその時々の...